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丹沢の病い9/10=河川工事の影響による水生生物層の衰退

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河川工事が水生生物に及ぼす影響について(当然の指摘として)、丹沢大山総合調査学術報告書(2007年)では次のように言っています。

堰堤の建設, 沢を横切る林道の建設の影響で、 沢水を泥が濁すことがあり、 カジカガエルなどの卵や幼生の死滅の原因となっている。日向川での水生昆虫の調査によると、河床に礫を接着した構造の人工的な河床では多様性指数も種類数も小さくなることが確認された。(第1章  背景と調査計画 第1節  丹沢大山自然環境総合調査(1995)と丹沢大山保全計画」p4)

人工物や林道の建設は水生生物だけではなく、陸上の生物を含めた生態系全体にも当然ダメージを与えてしまいます。これら生態系に与える影響をできるだけ少なくするために、同報告書では
「森林の枯死」(丹沢の病いシリーズ第一回)からはじまって「人の立ち入りの影響」(同シリーズ十回)に至るまでの問題点に対して「丹沢山地の自然環境保全のための提言の概要」および「丹沢大山保全計画の概要」として次のような提案をしています。

表3
表4
(表は第1章・第1節「丹沢大山自然環境総合調査(1995)と丹沢大山保全計画」p5およびp7より転載)

これらの提言および概要について、見方によっては当然だと思える内容ですが、大自然が相手になると、なかなか前に進めないのが実情です

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