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森の発見
宮脇昭編著《神奈川県の潜在自然植生》を読む02
《神奈川県の潜在自然植生》は、7つの章とその前後に《はじめに》および《おわりに》の2つの文章から構成されています。これから、私はこの本に書かれている個々の内容を紹介してみるつもりですが、同時に宮脇昭さんたちがこの本に込められた思いをもくみ... -
森の再来
宮脇昭編著《神奈川県の潜在自然植生》を読む01
宮脇昭さん編纂による神奈川県の植生の詳細を記録した幻の?貴重な名著《神奈川県の潜在自然植生》が世に出たのは、今からちょうど40年前の1976年のことですが、宮脇さんが県下の植生調査に動き始めたのが、更に時を遡っての1968年、今から半世紀ほど前に... -
森の発見
宮脇昭編著《神奈川県の潜在自然植生》1976
この数年の間、手に入れることはなかば諦めかけていた、かつて宮脇昭さんが編纂された幻の名著《神奈川県の潜在自然植生》(1976年 神奈川県教育委員会刊 非売品)を新年早々古書店で見つけてきました。なにぶん、今から40年ほど昔に印刷され、製本された... -
森の景観
赤宇木—遺棄され、原植生に覆われる村
今年のベストだと思わせるnhk tv番組《赤宇木》。 何とか早くこの備忘録でも紹介したい、その価値を十分持っていると思ったtv番組が《赤宇木》という不思議なタイトルのnhkの作品です。この番組が放映されたのは今年3月のことだったのですが、これを見終わ... -
森の景観
森の妖怪に逢う
今年の文化功労者に民俗学者の(というよりも妖怪研究者として名高い)小松和彦さんが選ばれたと、先日の新聞に載っていました。私の場合は、宮脇昭さんの《潜在自然植生》に関わる著作を読んでいるうちに民俗学、特に縄文期にまで遡る照葉樹林文化や鎮守... -
森の発見
北海道の《潜在自然植生》=落葉広葉樹の場合
関東地方の標高800m以下の地域では、常緑広葉樹が《潜在自然植生》となるのですが、一般にヤブツバキクラス域と言われる常緑広葉樹林帯は関東地方を北上すると、途端に細長く太平洋の沿岸線だけに限定されるようになり、東北地方に入るとブナクラス域(落... -
森の発見
森を観る人達について行く
秋はいつも、人々の華やぎが目につくばかりか、普段は静かにしているはずの老人たちもまた、彼らの精神は妙に躍動してしまうようです。そういう訳で、私の足は先の週末に続いて今度も、《潜在自然植生》の森の方へと向かってしまいました。行き先は、レナ... -
森の発見
ふるさとの森と育樹の親密な関係
《潜在自然植生》つまりふるさとの森づくり事業では、植樹から2〜3年の間は《育樹》という主に除草作業のプロセスが必須になります。この期間は植樹したばかりの小さな苗木よりも、より生命力のある雑草の成長の方が早く、苗木の日照を遮ってしまうからだ... -
森の再来
植生トレンド考2:tv番組《縮小ニッポンの衝撃》から植生の近未来を考えてみる
先日放映されたnhktv番組《縮小ニッポンの衝撃》は4年後の東京オリンピックに、メディアを先頭に湧きかえっているようにも見える世の中の空気に冷や水を浴びせるような、文字通り衝撃的な内容のものでした。同時に私はtvの画面を見ながら、潜在自然植生の... -
森の発見
クラナッハの樹木
クラナッハ*が東京にお目見えしています。あの、一種独特で独りよがりで冷たそうな表情と体の曲線で描かれた不思議な裸婦画には見るたびに大いに惑わされてしまいますが、クラナッハと聞くと、私は作家大江健三郎が、彼がまだ20歳代という若い頃に書いたエ...