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森の景観

《森の景観》では、かつて描いていた森への懐かしいノスタルジーとともに、進行する森の変遷を論じます。

車から遠くに見る山の景観は、人工林特有の濃い緑色をした森が続き、空から眺める時にも眼下の山々は、そのダークグリーンの色彩が遥か彼方まで拡がっているようです。この外観を森の緑の飽和と呼ぶとすれば、ところがその足で森のなかに一歩踏み入れてみると、スギ・ヒノキの人工林の内部は間伐も枝打ちもされないままにうす暗く、足元には下層植生も疎らで、雨で流されたむき出しの赤い表土が拡がり、森の劣化が目につくのです。

また、その歴史的な役割を終えてしまった里山の雑木林も、今日まで管理されないままに放置され、多くは落葉広葉樹林特有の症状を見せています。つまり、緑の飽和と同時進行する森の劣化を私たちは目撃している訳です。この先日本の森の景観は、どんな変遷を見せてくれるのでしょうか。

赤宇木—遺棄され、原植生に覆われる村

nhkBSの番組《赤宇木—遺棄され、原植生に覆われる村》を植生の視点から紹介しました。《赤宇木》は福島県の阿武隈高地の麓に位置する戸数わずか百余ほどの小さな村。この村は2011年の原発事故後の「放射能汚染地図」のなかで最も高い放射線量を示す場所として全国に知れ渡ることに。番組は、まるで遺棄されたように突然誰もいなくなった村の変転する長い歴史、そして何よりも、かつての村人たちの姿を丹念に追い続けようとします。それはそれぞれの名前を持ち、それぞれ固有の生活を営んできた村人一人一人の生の内面にまでカメラは入り込もうとします。

森の妖怪に逢う

森を歩いていると風もないはずなのに、道端のランの大きな葉っぱだけ、そこだけが先ほどから揺れ動いている・・・というような不思議な現象に出会ったことはありませんか。ひょっとすると、ヒトの目には見えない何者かが列をなして山道を横切っているからでしょうか。

潜在自然植生の保全林(1)
潜在自然植生の保全林(2)

横浜市内には《潜在自然植生》の手法で作られた施設の環境保全林が数多く見られます。
その事例報告として1)横浜市北部第二下水処理場 2)横浜国立大学保土ヶ谷キャンパスを取り上げています。

消えた《奇跡の森》が言い残したこと

その土地本来の樹種として繁茂する自然植生で構成される多層群落の森や林は、今ではほとんど見ることができませんが、鎮守の森や屋敷林などとしてわずかに残っていると言われています。最近、世界遺産登録のニュースでも取り上げられた近畿地方の巨大古墳も、壕で囲まれヒトの出入りを禁じてきた古墳の丘に拡がる林は、冬でも濃い深みどりに覆われていることを考えると、今の日本にわずかに残った自然の植生のようです。

そんな長い時間をかけて自然の築いてきた価値も経済の原則にはとてもかなわないという現実を報告。

奇跡の森で初

東京の真ん中に出現した見事な森でもある明治神宮の森は、奇跡の森とも呼ばれているようです。
でも、初詣にだけは出かけるものではありません。何しろ200万人が押し寄せるのだそうです。

蔵王の針葉樹の異変について

スギ・ヒノキなどの単層の人工林は、高木—亜高木—低木—草本の多層な群落から構成される自然の樹林と比べ、
害虫などの病害にも弱いと、どこかで聞いた覚えがあります。蔵王山系からの報告。

鎮守の森がなくなる前に、対策を考える

日本人の宗教観の変化→お寺や神社の減少→結果として鎮守の森の減少。たとえ、お寺や神社は持ちこたえたとしても特に都市部の社寺林は不動産価値が高いこともあり、すでにそのほとんどが宅地用に売却され、今だに保持していること自体が珍しいとも言われています。

宗教観の変遷と鎮守の森の関係を紐解こうとした、コンセプトだけは優れていると言っても過言ではないレポート。

丹沢案内

神奈川県民にとってのランドマークのひとつに数えられる丹沢。
大胆にもこの丹沢と日本文学の関係を深掘りしてみようとしたのですが・・・・・

森の眺め—峠をガイドするTV番組がある

今の時代の峠は、クルマでのぼりクルマでくだるためにもあるようです。
毎回5分ほどでクルマと日本全国の様々な峠とのいい関係を移してくれるこのtv番組《峠》は、
今でもyoutubeで楽しむことができます。

作り方ガイド(基本編)もくじ