主木の配置と《昆植・密植》

この写真は前回の備忘録《代々木の杜の物語〜明治神宮(nhkbs)》でも使った明治神宮の森を撮ったものです。写真を見る限りでは、主木はそれぞれ5〜10mほどの間隔で配置されていることが分かります。

明治神宮

次は丹沢の蛭ガ岳山頂から30分ほど歩いた山の北側斜面にまだ残るブナ林の写真です。樹齢200〜300年を数えるようなこのブナの木々も明治神宮の杜と同じように、5〜10mほどの間隔で並んでいるように見えます。
beech
では、少なくとも100年後を見据えて写真のような、潜在自然植生で構成される多層群落の森をつくるために、ポット苗を使っての植樹はどのようにすべきでしょうか。以前《ポット苗ができるまで(森の作り方6)》で使用したような模式図で示すと、下図のようになります。

昆植密植
これは二種類の常緑広葉樹の高木を主木とした、あわせて12種類のポット苗を《昆植・密植》した場合の模式図ですが、宮脇さんの植樹スタイルをそのまま踏襲すると、1m×1mに3本の苗木、10m×5mに150本の苗木を植えることになります。この密生した多様な幼木がお互いに競い合いながら成長し、冒頭の写真のような森の萌芽状態が生まれる20〜30年後には、うまく行って5m×5mに一本の高木が生き残ったと仮定すると、下図のような樹木配置に近くなるのではないかと思われます。


これら二つの模式図を較べてみると、生き残る樹木は12本=全体のわずか8%という極めて低い数字になるようです。(続く)

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