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水源林の防災機能

防災林
『丹沢の自然再生』によると、初編の《第1編 水源林の再生》のなかで、森林は水源涵養機能や快適な環境を形成する機能などを持っているが、同時に森林はまた土砂移動にかかわる災害を防止・軽減する機能=国土保全という大事な機能もあるとして次のように述べています。

この(国土保全)機能は大きくは(1)表面浸食防止機能(土壌浸食防止機能)、(2)表層崩壊抑止機能(斜面崩壊抑止機能)、(3)崩壊土砂流下・土石流抑制機能、(4)落石防止・抑制機能、(5)土砂流出抑制機能、(6)飛砂抑制機能に分けることができる。(『丹沢の自然再生』p54)

そして、これら(6)を除く(飛砂抑制は海岸林の範疇)(1)〜(5)の機能を発揮する要因をそれぞれ具体的に列記しています。

  1. 下草・落ち葉等による雨滴衝撃の緩和、地表量の流速減少
  2. 根系による土壌の緊縛
  3. 樹林による流下土砂・土石流の減速、堆積促進
  4. 根系による岩塊の安定化、樹林による落石の減速・停止
  5. 樹林、下草による細粒土砂の補足・堆積

このように防災という観点から森林をみる場合、樹木の地上部分での役割、地下の根が果たす機能そして森林が全体として保持するパワーにわけて、それぞれを考察することが重要になってくる訳ですが、特に土壌浸食の防止、表層崩壊抑止、崩壊土砂および土石流の抑制という三機能は欠かせないそうです。(この稿、未完)

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